文章教育コラム

何から始める?年内入試に合格するには

 「年内入試に合格するには何から始めるといいのですか」と、高校生やその親御さんから尋ねられることがある。
 出願までの残された時間が2か月を切っている場合には、すぐにでも志望理由書等の出願書類の作成に着手しなくてはいけない。
 1年生や2年生、3年生でも出願までに2か月以上の時間のある人は、以下に紹介する4つの取り組みで、年内入試―総合型・学校推薦型選抜に合格するための「基盤」を培ってほしい。

何から始める?年内入試に合格するには

大学を知る

総合型・学校推薦型選抜では、志望大学で学びたいという強い意欲を示す必要がある。そのためには、まず大学を知ることから始めよう。手始めに大学のパンフレット・公式サイトに目を通そう。すると、意外な魅力を発見できることもある。魅力を見つけられれば、志望大学で学びたい意欲も自然と高まるはずだ。

加えて、実際に大学に行ってみよう。住まいと大学にかなり距離があるならば、長期休みを利用するとよい。夏はオープンキャンパスも盛んに行われている。キャンパスに足を踏み入れると学びの意欲はグンと高まるだろう。オープンキャンパスに参加すれば、大学の基礎情報をまとまったかたちで入手できる。大学の先生や在学生と直接話をする機会も得られ、「この大学で学びたい」という思いは俄然強くなる。おまけに、入試に関するとっておき情報を得られることも多い。

学びを知る

大学を知り、志望大学で学びたい意欲を高めたら、今度は、学ぼうとしている学問分野の基礎知識を得よう。最もすすめたいのは本を読むことだ。志望学部・学科の学びに関連するテーマの本をまずは1冊読もう。新書がとっつきやすく、探しやすいだろう。1冊をしっかり読めば、小論文の知識ネタにもできるし、志望理由書づくりや面接の深掘り質問対策にも役に立つ。

1冊読んだら、同じテーマの本、同じ著者の本など、1冊目とのつながりを意識すると、2冊目、3冊目と、読書を重ねることができるだろう。本以外にも、新聞、雑誌、ネット記事などの学びたい学問に関連するニュースにも目を通すとよいだろう。

生成AIと志望学部で学べる知識について対話するのもよい。ただ、AIの回答は間違っている情報も含まれるので、自分なりに本やネットで裏付けをとる作業も怠らないようにしよう。

小論文を勉強する

総合型・学校推薦型選抜で小論文を試験として課される場合が多い。試験ではなく提出課題に小論文を課されるケースもある。また、小論文の試験や提出課題がなくても、小論文を勉強することで、論理的思考力、文章構成力が身につく。そうすることで、志望理由書づくりや面接回答づくりの基盤にもなる。

小論文は書き方の基本を覚えたら、実際に書くことが重要だ。書くことは考えること。総合型・学校推薦型選抜とは「考える力を見る入試」とも言える。小論文を勉強して考える力をつければ、入試全般に好影響を与えるだろう。なお、書いたら、添削指導を受けるのが最もおすすめだ。他者からの指摘を受けることで、考えを深め、視野を広げることにもなる。

基礎学習を投げ出さない

学校の勉強、とりわけ定期テスト対策はがんばろう。学校推薦型選抜の場合、たいていは、1年生から3年生1学期までの全科目の成績合計を全科目数で割った数値(全体の学習成績の状況)をもとに区分される「学習成績概評」(A~Eの5段階)のランクが出願条件になる。一段階でも上位ランクに届くように努力しよう。上位ランクに行けば行くほど、推薦をもらえる大学の選択肢も多くなる。

基礎学力・学習意欲・学習習慣の維持のために、一般選抜に向けた学習にも取り組もう。基礎レベルで構わない。最近は基礎学力型の総合型・学校推薦型選抜も増えているので、基礎学力を今以上につければ、入試の幅を広げることにもなりそうだ。

英語・資格検定試験の上位級、ハイスコアを目標に英語の勉強に取り組むのもよいだろう。ハイレベルの級やスコアを持っていれば、優遇措置を得られる大学も多いからだ。

出願までの残された時間が2か月を切ったら…

出願までに2か月を切ったら、志望理由書等の提出書類の作成に取り掛かろう。一度書くだけで合格レベルに仕上げられることはほとんどない。添削指導を受けながら、何度も書き直す必要がある。毎年指導する中で「あと数日あれば、もっとよい内容に仕上げられたのに…」と、取り掛かりの遅さが原因で今一歩の出来のまま出願となってしまうケースを幾度も見てきている。出願の1~2か月前には書類作成に取り掛かろう。

小論文、学力試験のある場合には、過去の入試問題に着手しよう。最低でも3年分は実際に解いてみよう。

面接対策は出願後に集中して行うとよいが、週1回程度でいいから、定期的に時間を決めて、頻出質問の回答練習をしよう。なお、出願書類の内容について親御さんや学校の先生と対話するのは、面接で書類内容を突っ込まれた場合の備えになるので、ぜひおすすめしたい。

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