文章教育コラム

小論文過去問題の
課題文は宝の山

 たくさん書くことで小論文の力はつく。もちろんその通りだが、実は、書かなくても力を伸ばせる小論文の勉強法もある。過去問題の課題文を活用する方法だ。

小論文過去問題の課題文は宝の山

出題者が「いいね!」と思った文章が入試問題に選ばれている

課題文は、受験する学部・学科と関係のある分野に関するものが多い。しかもたいていは出題者が、「いいことを言っている」と思った文章だから、大学の好みに合った内容と言える。何年分かを分析すれば、その傾向が自然とつかめるようになるだろう。ネタとして覚えておいて損はない。

課題文の終わりには、たいてい出典が書いてある。課題文を読んで、面白いなと思ったならば、出典となっている本を入手してみるとよい。線を引いたり、書き込みをしたりと自由に使えるので、できれば購入をすすめたいが、図書館で借りて読むのでもよいだろう。出典に触れると、抜き出された課題文の前後に書いてあった内容も読むことができて、文章の意図は一層つかみやすくなるはずだ。

課題文が非公開でも宝を見つけることはできる

志望校の過去問題を入手するには、大学の公式サイトを見てみよう。現在ではほとんどの大学で、学部・学科、総合型選抜、学校推薦型選抜、一般選抜の選抜区分に関係なく、公式サイトに過去問題を公開している。

しかしときどき著作権上の制約により課題文の部分が隠されている場合がある。それでも、出典と設問が公開されているので、本さえ入手できれば、設問を手掛かりに、本の中のどのあたりの文章が出題されたのかを探し当てることはできる。見つけられると、お宝を発見したような気分も手伝い、一層興味深く課題文を読むことができるだろう。

ついでいうと、課題文を面白いと思ったのなら、出典の本を書いた著者の他の本も読んでみるとよい。出典となった本との共通理念を見出せたり、著者の思想の変遷や視野の広さに気づいたりすることもある。そうやって、一人の著者を深く知ることで、得意ネタを持つことができるようになる。

課題文から得たネタを自分の知識にするためには

課題文は、まず構成を「四部構成」によって分析してみる。そして、この設問の着眼点はどこにあったのか、論旨にしている材料は何かを抜き出して、そのテーマに対する自分の知識ネタに加えよう。

学科に関連する知識を得ながら、「おもしろいな、そんな考えがあったのか」「なるほどそうだったのか」と思うところがあったら、その部分をどしどし利用して、自分が小論文を書く時の知識ネタに加えていくとよい。そうやって、複数の過去問題の課題文を読み込めば、かなり知識ネタをストックできる。だいぶネタが貯まったところで、小論文を書いて知識のアウトプットをしてみよう。うまくアウトプットできれば、知識を自分のものにできたと実感できるはずだ。

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